動物には、人間のように公的な健康保険制度はありません。ペットの保険は、民間の保険会社のペット保険で賄われているのが現状です。ペット保険に加入していない場合には、動物病院の会計では、自由診療費が全額請求されます。
ペットとの暮らしという事で、お部屋のコーディネートから少し離れてしまいますが、初心者向けに簡単に解説してみたいと思います。
ペット保険ってどんなもの?
ペット保険の補償内容の主な役割は、手術や治療費の補填です。なかには、ペットが他人に怪我を負わせた際に補償するという特約もあります。
ただし、特約で補償範囲を広げる分、保険料は上がります。
ペットの飼い方から特約の補償事項が本当に必要なのかどうか、補償を充実させたい範囲を明確にした上で、相性の良い保険を選択したいものです。
ペット保険に加入するとどんなふうに補償してくれるの?
動物病院と提携している保険会社の保険に加入している場合、病院の受付の会計時に、保険証を提示すると、その場で割引補償してもらえることもあります。
自分が契約している保険会社と提携していない動物病院や契約している保険の内容によっては、動物病院で一旦、全額を支払った後に保険会社に必要書類を送付して、補償してもらいます。
ペット保険の主な補償タイプ
・定率補償型
定率補償には90%のものもありますが、50%か70%のものが多数です。
人間で言うところの健康保険に似ているシステムで、一部自己負担で、請求費用に対して定率補償するようになっています。
メリットは、実額補償より補償される金額が多い場合があります。保険会社と提携している病院では、その場ですぐに保険が適応されるので、割引された差額で請求される点です。
気を付けなければならないのは、保険によっては、通院や入院の日額の上限や手術回数に制限がある点です。保険によっては、制限のないものもあります。
ペット保険のなかで、一番多いのは定率補償型です。
・実額保証型
実額補償型は、日額限度までの費用を全額給付します。実額補償型の最大のメリットは、年間の診療回数と日数に制限ない場合が多いことです。範囲内であれば、自己負担金が出ないのが実額補償の魅力です。ただし、保険料は割高です。
実額補償型は、動物病院の会計で精算されるわけではないので、保険会社に別途、手続きが必要になります。診療明細書を保険会社に送付した後に支払われるので、給付までに時間がかかります。
動物の種類によっては、一年間で補償する金額の限度額を超えた場合には、満期がくるまでの期間を、補償することができなくなります。
・定額保証型
ペットにかかった治療費に左右されず一定の金額が給付されるのが、定額補償型。
人で言うところの生命保険のようなシステムになっています。回数に限度があるのも特徴です。
補償外の病気や怪我はあるの?
保険によっては、その動物特有の病気や遺伝性の疾患は対象外になることもあります。
免責事項を設けていることもあるので、よく確認しておいた方がいいです。
免責事項というのは、保険金の支払いができないことを意味しています。去勢手術や避妊手術も補償外になっています。気になるペット保険があったなら、しっかりと確認しておきましょう。
そもそも怪我をしないように注意し環境を改善してあげるのは飼い主の責任でしょう。
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保険加入で必ず確認しておきたい事項
将来の保険料の確認を必ずしておくべきです。ペットが高齢になると、保険料が高くなるからです。保険によっては、高齢になっても保険料の上昇が緩やかなものもあるので、よく選んで契約したいものです。
ペット保険の待機期間って何?
保険によっては、ペット保険に加入したらすぐに補償されるようになっているわけではありません。待機期間は、補償しない期間のことを意味しています。
待機期間を、契約が成立してから1月以上かけていることもあります。理由は明確で、ペットが病気なのを隠して保険を契約する加入者を回避するためです。そのため、保険会社のペット保険の商品によっては、ガンは4ヶ月待機期間を設けていることもあるくらいです。
怪我は、意図とは関係なく偶然性が高いので、待機期間がない場合や、あっても短いケースが多いです。
迷ったら何を基準に選べばいい?
損害保険契約者保護機構に登録している保険会社から選ぶことも一案です。損害保険契約者保護機構は、主務大臣に認可されている法人です。
万が一、加入している保険会社が破綻しても、認可を受けている会社であれば、保険の補償が引き継がれるので安心できます。損害保険契約保護機構では、会員の会社を公表しているので、自分の候補にあるペット保険が会員の会社なのかどうかをチェックすることができます。
少額短期保険会社は、監督官庁に認可されているところを目安にするといいでしょう。
ペットの為には住環境を整えてあげるだけではなく、保険などを検討しておくことも万が一の時の為になるのではないでしょうか。