突然ですが、あなたのお宅では盛り塩をしていらっしゃいますか?
この問いに何人の方がYESと回答をしてくれるでしょうか。そんな、あまり縁のないであろう盛り塩について、紹介してみたいと思います。
お家に盛り塩を取り入れる!
その昔、日本の家屋の玄関先には、かなりの確率で盛り塩が見られたそうですが現在はあまり見かけません。
玄関先にきっちりと盛られた塩の山は、今では料亭や蕎麦屋など特に日本の美を意識するお店の入り口脇にせいぜい見受けられるぐらいでしょう。
環境学の中の盛り塩
ところが最近、風水と云ういわば環境学が入り込んできたおかげで、
この盛り塩が途端に日の目を見ることになるのです。この盛り塩をしていることにより、その周りの空間が浄化されるとされ、玄関はもとよりトイレ、洗面所、台所などの水周りにも勧められています。
しかしながら、昔ながらの白い小さなお皿に盛り塩というスタイルは、残念ながら現代の家屋には一種独特な光景に映る場合もあります。
私の友人で盛り塩をあまり目にしたことがない方がおり、我が家で盛り塩を発見した時は「何かあったの?」と心配されたことがありました。
いつから盛り塩は、特殊なおまじないのようなアイテムになってしまったのでしょうか? そもそも盛り塩とはなんなのでしょうか。
盛り塩の歴史
塩は、太古の時代から殺菌作用があることを体験的に知られておりました。大気中に微粒子として放出され、浮遊する菌や禍事を封じる物とされてきました。神棚にも塩は、米や水、酒と並び必須なお供え物です。
盛り塩の起源をひもといていくと平安時代まで遡ります。
この時代は、男性が想いを寄せた女性の家に牛車で夜な夜な出向くのが主流でした。その想い人が自分の家に訪問してくれる様に、家々の門扉に、牛が好きな盛り塩をこんもりと置いたのが始まりだそうです。
実際、盛り塩を置いてみると不思議な事に空間が確かに凛とした感じになります。風水でもお勧めしているのは、単におまじない的な要素ではなさそうです。
現代版の盛り塩のご提案
そこで、現代版の盛り塩のご提案です。
インテリアショップや、もしかしたら高級食材店、エステなどに販売しておりますが岩塩の塊を玄関に置いてみませんか?中には、芸術性の高い美しい物も有ります。
勿論、成分は塩化ナトリウムですから多少融解しますので、下側には受け皿をご用意下さい。成分は盛り塩と同一です。
定期的に洗って干すと、良いと思います。岩塩だから余り減りません。
我が家には、桜色でハート型のお塩が玄関に置いて有ります。
試しに置いてみた時と、置かない時を較べたらやはり空間の浄化作用の効果は有るように思いました。
昔からの良い風習を、現代版にアレンジして取り入れてはいかがでしょうか。