騒音対策のためのリフォーム

家の騒音対策は非常に重要です。外や隣家からの音が気になるような環境では、快適に暮らすことができません。反対に、自分の家から漏れる音が気になってしまっても、落ち着いて過ごすことができないでしょう。
既存の家でも、リフォームをすることによって、騒音への対策をとることができます。特に内装のリフォームと一緒に行うと、比較的お得に済ませることができるので、内装のリフォームを考えている方は、一緒に騒音対策についても検討されてみてはいかがでしょうか?

騒音対策リフォームの基本

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音の大きさは、「dB(デシベル)」という単位で表すことができます。たとえば、一般的な会話はおよそ60dB、地下鉄の電車内はおよそ90dBとされています。数字が大きくなるほど、大きい音であるということがわかります。
一般的に、人が快適に生活できるのはおよそ40~50dBと言われています。この数値を超えてしまうと、騒音が気になってしまったり、反対に周囲から騒音と認識され、不快に思われてしまうことになるかもしれません。

また、音には二つの種類があります。空気中を伝わって聞こえる「空気音」と、床や壁などを伝わって聞こえる「固体音」です。
具体的には、車の音や人の話し声、楽器の音などが空気音、トラックなどの振動や、人の足音などが固体音です。
空気音を防ぎたい場合は、家にある隙間をなくす、遮音性の高い素材を壁などに使用するなどの対策が有効です。一方、固体音への対策は、建物の強度を高めたり、床などをクッション性のある素材にすることなどが挙げられます。
騒音のためのリフォームをしたいという場合には、以上のことを踏まえておかれるとなおいいでしょう。

壁・窓対策

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どのような音を、どの程度遮る必要があるかによって、必要な工事は変わってきます。
話し声や生活音などが気になる場合の対策は、まず壁などに遮音シートや遮音下地パネルなどを使用する方法が挙げられます。下地材によって音を遮る場合には、壁自体のリフォームが必要なため、なかなか手軽にとはいかないでしょう。
ご自分でできる方法としては、市販の防音シートなどを壁に貼るほか、タンスなどの家具を壁に配置しても効果があるようです。家具を動かすのはもっとも手軽な方法と言えますが、あまり大きな効果は期待できないかもしれません。
また、換気扇も音が漏れてしまう場所の一つです。防音効果のある換気口に交換するとよいでしょう。
また、窓やドアも比較的隙間が多く、防音対策には重要な場所です。
窓の場合は、内窓を追加したり、特殊な防音ガラスを使用したりするなどの方法があります。また遮音性・防音性に優れたカーテンへの交換は、窓自体の工事よりも、より手軽に行える対策と言えるでしょう。
ドアの場合は、防音に優れた防音ドアに交換すると、かなりの差が見られるようです。

床の音対策

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人が歩いたり、床にものを落としたりする音も、日々の生活の中では気になるものです。特にご自宅やご近所に小さなお子さんがいる場合には、走り回る音が気になるということも少なくないでしょう。また、ピアノやドラムなどの楽器を演奏する際も、床への振動が気になってしまいます。
床の防音対策としては、フローリングの下に緩衝材を敷いたり、フローリングの床自体を遮音性のあるものにしたりする方法などが挙げられます。
さらに手軽なのが、カーペットを敷くというもの。特にタイル型のものなら、汚れたところだけ洗うことができるので便利です。

長時間楽器の練習をしたい場合や、ホームシアターを作りたい場合には、本格的な防音対策が必要になります。騒音になることを気にしていては、思い切り楽器を練習したり、ホームシアターを楽しんだりすることができません。
壁や床、天井などに防音シートや下地パネルを入れたり、防音ドアを取り付けたりするといった、前述のような騒音への対策をとる必要があるのはもちろんですが、吸音材を利用し、室内の音の響きを調整することもあります。たとえば声楽の練習をする場合と、ドラムなどの楽器を練習する場合は、ちょうどいい響きの度合いが変わってきます。
また大掛かりなものばかりでなく、振動が気になるスピーカーをボードの上に載せるだけでも違いがあります。

ちなみに、楽器を演奏する時などに利用できる、大きな箱のような組み立て式防音室も販売されています。引っ越しをする可能性がある、集合住宅なのでリフォームにしくいなど、リフォームをするのが難しい環境の場合は、このような製品が便利でしょう。

周りの騒音が気になってしまうのも、自分の出す音が他人の迷惑になってしまうのも、気分のいいものではありません。快適な暮らしのためには、音への対策は非常に重要と言えるでしょう。
騒音対策のためのリフォームは、安価で手軽なものから、大掛かりなものまで様々です。今現在の状況がどのようなものか、どんな音を防ぎたいのかなどを踏まえたうえで、その家に適したリフォームを行う必要があるでしょう。

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この記事は編集チームが作成しました。
公開日:2014年10月1日