家のリフォームに憧れがあっても、予算の問題や、賃貸物件に住んでいるなどの事情によって、なかなか実行に移せない方もおられるのではないでしょうか。
しかしリフォームの内容によっては、低予算に抑えることができるものや、原状回復が可能な場合もあります。そのような気軽にできるリフォームには、どのようなものがあるのでしょうか。
なお、以下に挙げる費用はあくまで目安です。部屋の広さや材料のグレードなどによってかかる費用は変わってきますので、ご留意ください。
手軽にできるリフォームの種類
壁紙を変える
壁紙の貼り換えは、比較的手軽なリフォームです。部屋の広さや壁紙のグレードなどにもよりますが、たとえば八畳間の場合は、およそ5~7万円ほどで工事ができるようです。
業者に頼まず、自分で貼り換えるという方も多いようです。壁紙には、裏面にあらかじめ糊がついているものと、糊がついていないものがあります。
糊がついているものは、すぐに貼ることができるため、とても手軽です。糊は時間経過で乾燥していくため、商品到着後、あまり時間をおかずに施行した方がいいでしょう。
糊がついていないものは、自分で糊を塗る必要があります。また糊ではなく、マスキングテープと両面テープを遣ったり、ホッチキスで固定したりする方法もあります。あらかじめ壁の目立たないところで、きれいにテープが剥がせるか、ちゃんと張り付くかを確認しておくといいでしょう。
キッチン周りに、水や油汚れに強いクロスやモザイクタイルなどを貼ることで、お手入れを楽にする効果もあるでしょう。
なお、突っ張り棒などを使って布を上から垂らすだけでも、かなり部屋の印象が変わります。壁紙を貼るよりもさらに手軽なリフォームです。
床にシートなどを敷く
フロアタイルやフローリングシートは自分で敷くことができるので、手軽に床をリフォームすることができます。
和室を洋室のように使いたい人や、部屋の雰囲気を変えたい人、家具を置いた後の痕が気になる方などにおすすめです。接着剤を使わないタイプのものなら、原状回復が必要な賃貸物件に住んでいる方にも使いやすいでしょう。
たとえば畳をフローリングにする場合、本格的に畳を撤去し、フローリングを敷きなおすとなると、八畳間の場合はおよそ20万円程度の費用がかかります。一方、フローリングシートは、ものにもよりますが、およそ1~2万円ほどで購入することができます。予算面についてもかなりハードルが下がります。
フローリングに見えるものだけではなく、大理石やタイル調のものもあり、選ぶ楽しみが多そうです。見た目だけではなく、遮音性にすぐれたものもあるので、騒音対策にもなるでしょう。
様々なものがあるので、フロアシートやフロアタイルを選ぶ際は、どんな下地に向いているか、床暖房に使えるか、長時間設置しておいても傷を付けずに外せるかなど、ご自宅に適したものを選ばれるといいでしょう。
浴室にシートを貼る
長年使っていると、どうしてもカビや、タイルのひび割れなどが気になってしまうことの多い浴室。体をきれいにする場所なのに、その部屋自体の汚れが気になってしまうのは、あまり気分のいいものではありません。
しかし、バスルームのリフォームにはお金がかかります。たとえばシステムバスの交換には、システムバス自体の価格と工事費を合わせて、100万円近い予算が必要になることが一般的です。
浴室自体を取り換えるのではなく、壁や床にシートを貼るのなら、予算はおよそ10~20万円ほど、工期も1、2日ほどで済むでしょう。自分で貼ることができるものもあるので、さらに予算を抑えることができそうです。
抗菌・防カビ仕様のものなら、見た目が一新されるだけでなく、お手入れも楽になります。滑りにくく、転倒防止に役立つものや、冷たくなりにくい材質のものもあるので、バリアフリーのためにも役立つでしょう。
便座をウォシュレット付きに
使用頻度が高く、来客が利用することも多いトイレ。なるべく快適で、使い心地のいい場所にしておきたいものです。
ウォシュレット機能がついていない洋式便器を、ウォシュレット付きのものに変えたいとお思いのケースもあるのではないでしょうか。そのような場合は、便器を丸ごと交換するのではなく、便座をウォシュレット付きのものに変えることを検討されてもいいかもしれません。
洋式便器を新しいものに交換する場合は、便器自体の価格も合わせて、安くてもおよそ10万円ほどの予算が必要です。一方、ウォシュレット付きの便座なら、グレードにもよりますが、安いものなら1~2万円ほど、工事費も1万円ほどで済ませることができます。
また、便器や便座の種類によっては、自分で取り付けができるものもあります。
ただし、トイレにコンセントがない場合は、コンセントを設置する工事が必要になるため、なかなか手軽にとはいかないかもしれません。
大規模な工事をするだけがリフォームではありません。無理だと思っていても、ご自宅に合ったリフォームの仕方があるかもしれません。